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ある日、どこかから声が聞こえました。
遠いような、近いような、不思議な声です。
声が私に聞きます。
「空はどんな色ですか?」
私は、おどろきながら答えます。
「空は、青です。」
声がまた聞きます。
「風はどんな匂いですか?」
私は答えます。
「風は、やさしい匂いです。」
声がまた聞きます。
「おいしいものは、何ですか?」
私は答えます。
「おいしいものは、好きなものです。」
声がまた聞きます。
「楽しいことは、何ですか?」
私はうれしくなって、答えます。
「楽しいことは、あなたと話すことです。」
声がまた聞きます。
「あなたは、誰ですか?」
私はおどろきながら、答えます。
「あなたこそ、誰ですか?」
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あれから、一ヶ月が過ぎました。
ある日、私は聞きます。
「空は、どんな色ですか?」
「・・・・・・・・」
「風はどんな匂いですか?」
「・・・・・・・・」
「おいしいものって、何ですか?」
「・・・・・・・・」
「楽しいことは、何ですか?」
「・・・・・・・・」
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あなたは、ほほえんでいます。
ほほえみながら、空が青いことも、風の匂いも、おいしいもののことも、楽しいことも、きっと確かめているのでしょう?
その小さな体全部で・・・。
ねえ、私の赤ちゃん。
あなただったのね。
また知りたいことができたら、もう一度私に聞いてね。
だって、私はあなたのママなのだから・・・。